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第48回
将来、自分で道を開いていくための基礎がつくられる幼児期 お子さんが五感を使い、想像力を発揮して遊べる環境を整えましょう
加藤 由美子(かとう ゆみこ)先生
新潟青陵幼稚園園長。
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子どもの五感を磨いていくためにシンプルで心地よい、静かな環境を |
人間は五感を使うことによって、自分の持っている能力を発揮することができるようになります。その基礎がつくられる幼児期は、いろいろな感覚を使いながら成長する大切な時期。だからこそ、お子さんが健やかに育つ環境を考えてあげることが必要です。
まず、五感を使えるようにするには、シンプルで心地よい静けさのある環境をつくってあげましょう。視覚的に静かな環境をつくるには、派手な色のキャラクターや原色のもので壁をいっぱいに飾るのではなくて、やわらかな色合いや白い壁のままがよいようです。激しい色が多く使われているなかでは色に対する感覚を鈍らせると言われていますし、周りがにぎやか過ぎると受けとめるだけになってしまいますが、やわらかくてほっとするような色に囲まれていると、お子さん自身の心が積極的に外に向かっていき、感覚も鋭くなるのです。聴覚のための環境づくりも同様で、本当の意味での聴覚・耳をすまして自分から聞こうとする力を育てるためには、常に音が流れてくるところではなく、静かな部屋で過ごさせてあげることが必要です。
さらに遊ぶ環境のなかで大切なのは、おもちゃもそれ自体の主張が少ないものを選んであげること。最近のおもちゃは、あまりにも本物そっくりにできていて、人間が本来持っている想像力を使うことが少なくなっているように思います。木の切れはしや流木などでもいい。子どもはそれを、いろいろなものに見立てながら遊ぶことができます。
子どもが遊ぶ空間にはダンボールなどでコーナーをつくってあげるといいと思います。仕切りが一つあるだけで、想像力を使って集中して遊ぶようになり、自分の城をつくり自分の世界をつくっていけるからです。
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子どもの世界に入り込みすぎないで感覚を開いていくのを見守って… |
幼児期で大事なのは、喜びや楽しさを味わうことです。友達といると楽しい、だから自分のやりたいことを我慢して、お友達のアイディアを受け入れたり自己抑制ができるようにもなります。そう、子どもの遊びは学びでもあるのです。
「子どもに習い事をさせて、将来のための選択肢をたくさん与えたほうがいいのでは?」と迷われているお母さんも多いようですが、子どもは自分でいろいろなことを体験しながら好きな世界をつかんでいくものです。大人がレールを敷いてしまっては、その世界を広げることができなくなってしまいます。だから家のなかで過ごすばかりではなく、1日1回はおさんぽにいって道端の草を見ながら話したり、公園に行って遊びながらいろいろな体験をして、お子さんが感覚を開いていけるようにしてあげてほしいと思います。
お父さんお母さん、保育に携わる大人たちは子どもの環境を整えていくなかで大切な存在です。大人が何を語りかけ、どういう姿勢でいるのかが全て子どもに伝わっていくからです。子どもに何かをやらせるよりも、お父さんお母さんが人間としてどう生きるかを考え、実際にその姿勢を見せることが一番ではないでしょうか。
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■五感を使い磨いていくために、シンプルで静かな環境をつくる。
■想像力を使って遊べるシンプルなおもちゃを。
■子どもが感覚を開いていくために、遊びやいろいろな体験が大切。
■環境のなかで大きな存在である大人が自分の姿勢を見せよう。
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