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第35回
お子さんの発熱、下痢、便秘は、もしかすると心身症・・・「ストレスを感じているよ」のシグナルに気づいてあげましょう
宮崎 隆穂(みやざき たかお)先生
新潟青陵大学短期大学部幼児教育学科准教授。
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症状に表れた心理的な背景はなに?シグナルに敏感に気づいてあげましょう |
私たちは、嫌なことがあったり環境の変化などでストレスを感じることがあります。このストレスが影響して病気の症状が重くなったり発生頻度が増えるなど、心との相関関係によって体に変化が起きるものが、心身症と呼ばれるものです。
小さなお子さんですと、腹痛や便秘、下痢、頭痛、発熱、アトピー、小・中学生の過呼吸や、中・高校生の女子に多くみられる摂食障害も心身症の症状ということがあります。ここで気をつけたいのは、年齢が小さければ小さいほど体の症状が出やすいということです。というのは、未就学児などの小さなお子さんは、大人と違って何かストレスを感じていても言葉でうまく表現ができません。代わりに体に症状として表れてくることがあるからです。「原因は分からないけれど、この子の環境やおかれている状況になにか心理的なストレスがあるのではないか…」と、お子さんからのシグナルに敏感に気づいてあげることが必要だと思います。
もしも症状に気づいたら、可能であればきちんと休息をとらせること、そしてゆっくりと時間をかけてお子さんと向き合い、気持ちを聞いてあげて理解しようとしてみてください。ただし、なにもかもを心身症ではないかと疑う必要はありません。症状が起こったときは、まず内科で投薬などの医学的な処置をしてもらい、それでも繰り返したり、医学的な治療では解決しないときは、小児科や心療内科を訪ねてみることをおすすめします。
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自分の気持ちに気づき、表に出せるようにお子さんの話を聞いてあげましょう
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心身症的な症状を起こしやすい人の多くが、はたからみれば頑張りやさんだったり、周囲に気を使い頼まれたことは嫌と言えなかったり、完全主義だったりします。子どもの場合も、親からも先生からも問題がない良い子と言われて安心していると、突然心身症的な症状が現れ、イライラしたり粗暴になったり、不登校につながることもあります。自分がつらいということに本人がなかなか気づけず、その分、症状として体に現れてくるのです。
心身症の予防として、お父さんお母さんには、普段からお子さんの話を引きだしてあげるようにしてほしいですね。その際、こちらから「こういうふうにしたら?」とうながすように言うのではなく、お子さん自身に自分の感情に注意を向けさせて、例えば嫌なことがあったときにどんな気持ちだったのか、自分の言葉で表現させるようにしてほしいと思います。言葉の能力が未熟でイライラしたり、つい口を出してしまいがちですが、少し我慢して、お子さんの気持ちを理解できるまで十分に聞いてあげることが、遠回りですが大切です。このようにして、子どものころから自分の気持ちに注意を向けたり、人に伝えたり表現できるようにすることが、大人になってから、より大きな問題につながらないためにも大切ではないでしょうか。
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■言葉で表現できない代わりに、心身症的な症状が起こることが多い。
■症状の現れは、お子さんからのシグナル。敏感に気づいてあげよう。
■医学的な処置をしても繰り返したり治らないようなら、心療内科などをたずねよう。
■自分の気持ちに注意を向けて人に伝えられるよう、ゆっくりと話を聞いてあげよう。
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