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第34回
腎臓病は自覚症状がないままに進んでいることがあります 早期発見・早期治療のためにも、尿検査を必ず受けましょう
清水 不二雄(しみず ふじお)先生
新潟青陵大学学長(看護学科教授)。医学博士。
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腎臓はどんな働きをしていて腎臓病にはどんなものがあるの?
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腎臓は背中がわに左右1個ずつあります。腎動脈という血管を通って流れてきた血液はここでろ過され、老廃物は尿中に排泄されます。つまり腎臓には「ふるい」のような効果があって、大事なものはせき止めて出さないようにしながら、体にあると困るようなものを尿としてどんどん出してくれるのです。また、腎臓は水分や電解質の調節以外に血球を増やして貧血が起こらないようにしたり、骨の代謝にも重要な役割をはたしていることがわかっています。
腎臓病には糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)などがありますが、大人だけでなく子どももかかる病気があることは、あまり知られていないかもしれません。これら腎臓病が悪化すると腎機能が低下し、人工透析や腎移植が必要になる腎不全状態となります。
年代別腎疾患推定患者数の調査では、小児の腎不全患者はほとんどみられませんが、糸球体腎炎などは10歳から15歳ぐらいに多くみられます。このうち急性糸球体腎炎(急性腎炎)は基本的に自然に治りますが、慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)のなかでもIgA腎症(アイジーエーじんしょう)は、そのままにしておくと大人になってさらに重い腎臓病に移行することがあるので早期発見が重要です。このほかにネフローゼ症候群も子どもに多くみられる腎疾患です。タンパクが尿と一緒に大量に排出され、血液中のタンパクの量が少なくなることからむくみが出て、コレステロールが高くなるという症状が出ます。
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腎臓病の発見には尿検査が効果的 お母さんも定期的に検査しましょう
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腎臓病になると、体の中に残したいものをせき止めるはずのふるいの穴が少し大きくなって、タンパクがどんどん出てしまいます。ですからタンパク尿は腎臓の病気を知らせる注意信号ということになります。タンパクを出し続けることによっても腎臓がどんどん悪くなるので、なんとかせき止めなければなりません。そしてもう一つの信号が血尿です。ワイン色のような茶褐色になることもありますが、顕微鏡で見ないと分からないものもあります。
腎臓病で問題なのは、腹痛や頭痛や発熱など疾患を疑うような特徴的な症状がなかなか出ないということです。また症状が出てしまってからでは、治療の面からいっても望ましくはありません。がんと同じで、腎臓病は早期発見・早期治療が大切なのです。
そこで腎臓病発見のために何が決め手になるかというと、子どもたちにとっては学校で行われている検尿です。なかなか原因のわからない腎臓病ですが、まじめに定期的に尿検査をうけて、もしも異常がみつかったら精密検査をうけ、専門医から治療をうけてください。また、尿検査は子育て中のお母さんにもおすすめします。お母さんが腎臓病で倒れてしまっては大変ですからね。そうは言ってもなかなか気楽に定期的に受診できないのが現状でしょうが、最近では尿試験紙が一般薬局でも市販されていますので手軽に自分で調べることもできます。
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■腎臓は体に不必要な老廃物を出してくれる働きがある。
■タンパク尿や血尿が腎疾患の注意信号。
■原因がわからず予防が難しい腎臓病は、早期発見・早期治療が大切。
■早期発見のために尿検査を定期的にうけよう。
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