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第31回
入園時、励ましの一言が子どもにとってはプレッシャーに感じることも。その子どもに合った関わり方をしましょう。
橘 玲子(たちばな れいこ)先生
新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授、同臨床心理センター長。前放送大学教養学部教授。医学博士。臨床心理士。
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お子さんに合わせた言葉がけを。それにはお子さんの特徴を、よく知ることが大事 |
幼稚園・保育園に入園する3、4歳という時期、子どもたちの発達のしかたには、とてもばらつきがあります。兄弟姉妹がいるかいないかでも違いますし、一概に「こうしなさい」と言うことはできません。そこで、まず親ごさんがお子さんをよく見て、その特徴を知ることが大切です。そしてお子さんに負担をかけないような、お子さんに合った関わり方をしてくださるといいと思いますね。
例えば、お祭り人間で集団の中でも楽しむような子だったら「幼稚園いいね、楽しいよ」「頑張ろうね」と言うと、張り切って行けるでしょう。でも内気な子は、同じように持ち上げられると、逆に怖くなってしまうことがあります。「幼稚園に行けて良かったね」「うれしいね」という言葉もストレスになることがありますから、そっとしてあげることが必要です。静かなお子さんにとって初めて体験する集団の喧騒は怖いものですので、「どんなところかな。どんな友達がいるのか見てみようね」という言い方がいいかもしれません。
お母さんは、新しい環境にお子さんが早く慣れてほしいと、あせってしまうかもしれません。でも集団に容易に適応できない子どもにとって、それはすごく負担になりますから、そういう時は園の先生の助言を聞いたり、お母さんだけで頑張りすぎず、園の先生に少しお任せしてみることも必要ですよね。お母さんにはゆとりを持っていてほしい。そして、お子さんが夜ちょっと寝付けないとか、園から帰ってきてぐずるとか甘えるとか、これまで見られなかった行動が出てきたら、「これはちょっとストレスなんだな」と思ってギュっと抱きしめてあげてほしい。お子さんをよく見て、そういうストレスのサインを感じることが大事なのではないでしょうか。
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子どもはみんな、プラスとマイナスの両方を持っていることを忘れないで |
お母さんたちは、自分のお子さんとほかのお子さんを比べてしまうようですが、子どもはプラスとマイナスを同時に持っていることを忘れないでほしいですね。おとなしくて積極性に欠けると思っていても、その子は思慮深く慎重という面を持っているし、活発で元気がある子はわがままだったり、幼稚園で暴れたりしてしまうかもしれません。片方だけを見ていると余裕が無くなって「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と思いますが、プラスもマイナスもよく見ていれば、余裕も出てくるのではないでしょうか。
また、お子さんについて不安や心配なことがあった時は、一人で抱え込んでいないで第三者に相談してほしいです。相談する人が近くにいなければ、本学にある臨床心理センターのようなところを気軽に使うのがいいと思います。親と子の関係はラジオのチューニングと一緒です。波長が合わないと子どもも親もストレスを感じるし、無理やり合わせようとすると、なかなか合わないものなのです。どんなに小さなことでもいいですから、相談してみて「ああそうか」と思えば、解決につながるのではないでしょうか。
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■小さな子どもたちに、一つのマニュアルで接することはできない。
■子どもをよく見て、特徴をよく知ろう。その上で、その子に合った関わり方をしよう。
■子どもはプラスとマイナスを持っている。その両方を見ることが大事。
■悩みや不安は一人で抱えず、小さなことでも第三者に相談しよう。
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