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第9回

斎藤貴子(さいとうたかこ)先生
新潟青陵大学短期大学部幼児教育学科教授。
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成長過程で発達の核を知って支えていくことが大事 |
生まれてから1歳ごろまでの発達の核は、大人を信頼できるようになることです。大人が好き、安心できるという気持ちが育つ環境をつくってあげましょう。
大人との信頼関係が築かれてくると、こんどは物への興味が増してきます。障子に穴を開けたりテーブルにあったものを落としてみたり、大人にとって困ることをするのもしょっちゅうですが、一つ一つ優しく教えてあげてください。たとえば、お客さまがみえてお茶を出すときに「こうしてお茶碗をテーブルに置くんだよね」と話しかけるようにすると、物には使い方や目的があることを少しずつ理解していきます。決まりが分かってくると子どもも楽しくなって、大人のすることを模倣し、遊びながら、よいこと悪いことの判断もついて自分の気持ちをコントロールできるようになってきます。「三つ子の魂百まで」といいますが、この時期はそういう意味でも大切な発達の時期なのです。
その後、あんなことがやりたい、こんなこともと、さまざまなアイディアを出してプランを考えられるようになりますが、これが夢につながり、これから生きていく意志につながっていきます。親としては、このような発達の核を知った上で見守り、支えてあげることが大切ではないでしょうか。
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子育ては子どもを信じ、共感しながら自分も成長すること |
お母さんのなかには、ほかのお子さんと比べて自分の子どもは発達が遅れているのではないかと悩んでいる方も少なくないようですね。でも、子どもの発達には決められた枠などないのです。たとえ言葉がなかなか出てこなくても、自分が近づいていくとニコニコして幸せそうだったら○(マル)ではないでしょうか。子どもを信じ、子どもの目線で同じ気持ちになってみると、そこには共感が生まれます。そうすれば、子どもの気持ちを受け止めてあげられるようになると思います。
発達していくということは、新しい山を一つ一つ越えていくことでもありますから、子どもと大人がお互いに試行錯誤しながら乗り越えていくのが子育てではないでしょうか。大人はこれまで成長してきたわけですが、子どもが生まれると、もう一度生き始めることができる。子どもがたくさんいると難儀だけど、新しい学びや喜びをたくさん得ることができます。ときには子どもに励まされることだってありますよね。
人間は夢をもって努力すれば、死ぬまで発達し続ける素晴らしい存在です。ただし、何となく生きるというのではなく、自分も成長しながら周囲にも喜びや幸せを生み出していけるような大人になるには、子どものころの発達のしかたが大切ではないかと考えています。
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■大人が大好きと思えることが、生まれて最初の発達の核。
■物の正しい使い方や決まりを知ることが、気持ちをコントロール できることにもつながる。
■幼児期の自由な発想は、夢や生きる上での意志の源。
■子どもの目線で子どもの気持ちを共有しよう。
■試行錯誤をしながら、お互いに発達していこう。
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