![]() |
ベッドと同じように 布団を愛用している人も多いはず。 知っているようで知らない 布団の種類や特徴、 ケアの仕方を探った。 |
![]() | |
|
ここ最近、急速に普及してきたのが「羽毛布団」だ。軽いうえに暖かく肌触りが良いというのは、使ったことのある人にならわかるだろう。では、羽毛布団とは一体どんな布団なのだろうか。(株)ふとんのツルヤの小柴繁雄さんにお話をうかがった。 「羽毛布団とは詰め物に、がちょうやあひるなど水鳥の羽毛を使ったものです。羽毛には大きく分けて“ダウン”と“スモールフェザー”があり、ダウンの方は、ちょうどタンポポの綿毛のような形をしていて、そのボール状になったものが大きい程たくさんの空気を含んでいるので暖かいということになります。スモールフェザーはその名のとおり羽の形をしていて、ダウンと混合することでより弾力を増す役割をしています。 吸湿性・放湿性に富んでいるため頻繁に干す必要もなく、それでいていつもサラッとしており、まさに現代の機密性が高く湿気のこもりがちな住宅には適した布団といえます。注意点はダウンがつぶれるのを防ぐためにも上には重いものを乗せないことですね」 長い間使ってきて、かさが減ってしまったという場合には、減った分の羽毛を後から充てんすることもできるそうだ。 では「綿布団」はどういうものだろうか。 「綿布団というのは、綿花から作られる綿わたを詰めた布団で、保温性と吸湿性に優れています。ただ、重量があるという理由から掛け布団には軽い素材を使ったものが好まれるようになり、現在は主に敷布団として利用されています」 湿気を含み固くなりがちで、まめに干す必要があり少々手間がかかるというものの、干した後の「お日様のにおい」が好きで手放せない、という人も多いのではないだろうか? そのほかには羊の毛を綿状にして布団に仕立てた「羊毛布団」。保温性や吸湿性・放湿性に富んでいて、中に固わたをいれることにより程よい弾力を持たせた敷布団が人気だ。 また、軽い、ほこりがでない、ダニがつきにくいなどという、使う人のニーズにあわせた化学繊維を使った布団もあり総称して「化繊布団」と呼んでいるようだ。 このように、種類だけとってみてもたくさんの布団があるが、どの布団も大切なのはお手入れだ。どんなに高価な布団を使っていても、手入れ次第では不快なものになりかねない。正しくメンテナンスを行えば布団は長持ちし、快適に使用できるのである。 |
|
人間は寝ている間に大量の汗をかくという。その汗を布団が吸収し蓄積すると、重く、固く感触の悪いものとなってしまう。そこで布団を干して内部を乾燥させることが必要になってくるのだ。布団は干すと湿気が抜け空気が入るので弾力が戻り保温性が高まる。熱の殺菌・殺虫効果もある。ただし、いつ何時でも干せばよいというものではなく、これからの季節、真夏の強い日差しの中で長時間干すとかえって布団生地や中の詰め物を傷めてしまう。布団はできるだけカバーで覆い、朝の10時くらいから1〜2時間程度干すだけでよい。 また、取り込む際に布団はたたかないように。たたいて出てくるホコリのようなものの大半は、ちぎれてしまった布団の中味だ。繊維が切れると当然弾力はなくなりフンワリ感がなくなる。それでは布団を干す意味がなくなってしまうのでホコリやゴミを取り除くのなら干したあと軽く掃除機をあてて吸い取るようにしよう。 |
![]() |
最近主流になりつつある羽毛布団。特に掛け布団は他の素材に比べて軽いため圧迫感がなく、幅広い世代に好まれている。生地に傷がつかなければ長期間使用できるので、必ずカバーを掛けることが大切だ。 |
![]() |
質のよい木綿わたを使った手作り布団は、ロングサイズやジュニアサイズなど体格や使用条件にあわせ希望の寸法で仕立ててもらえるほか、綿の増減も自由。生地の柄も選べる。打ち直しで長く使えるところも魅力。 |
| ||||
|
頻繁に干しているのに布団がにおう、ダニが心配、汚してしまったという方には、布団の丸洗いがお勧めだ。布団は洗えないと思っている方も多いようだが、ほとんどの布団は丸ごと水洗いOK。布団丸洗いを扱う明石クリーンシステムの伊藤義信さんは丸洗いのよさをこう語る。 「確かに干したり乾燥機をかければ湿気は取り除くことができます。しかし汗の塩分や皮脂類はそのまま残るんですね。ほうっておくと悪臭のもととなったりダニが増殖したりと、不快な布団となってしまいます。それらを丸洗いすれば清潔になるのはもちろん、布団がふっくらとして暖かさも回復するんですよ」 丸洗いの手順としてはまず生地に傷みはないか、シミなどはないかなどをチェック。あればこの段階で修繕・シミ抜きをする。そして洗浄。大型のドラム状の洗濯機に布団を入れ、薬剤を溶かした溶液で中綿のしんまでしっかりと洗う。その後大量の水ですすぎ、脱水、乾燥。最後にもう一度仕上がり具合を確かめてから引き渡しとなる。クリーニング代もそんなに高いものではないので1度試してみてはいかがだろうか。 |
|
綿布団の「打ち直し」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 綿の特性のひとつに、日干しにより弾力が回復するというものがあるが、実はそれにも限界がある。「打ち直し」は長期間の使用によって弾力のなくなった綿を元のふっくらした綿に戻す作業のこと。ふとんの新保の工場に足を運んで工程を見学させていただいた。 まず布団生地を裂いて古くなった中綿を取り出し、それをカード機と呼ばれる機械にかける。この時に新品の綿わたやポリエステルなどの足し綿をすることもできる。機械を通った古綿は中で細かくときほぐされ、ゴミやちぎれて使えなくなった綿が取り除かれた後、新たな薄いシート状の綿となって出てくる。それを何層にも重ねて布団1枚分の量にまとめ、新しい側地で包み直して出来上がりだ。打ち直した布団は見るからにフカフカで気持ちがよさそう。ふとんの新保代表の新保信博さんと、アット・ホームアラカワの荒川誠司さんは言う。 「布団が固い、暖かくないと感じたら打ち直しをお勧めします。大体4〜5年に1回のサイクルで3回ぐらいまでなら打ち直し可能ですね。今流行のリサイクルというよりは、昔から日本ではごく当たり前のようにやられてきたことです。いかに気持ちよく眠るかを考えたら手間は惜しんでいられませんよ」 布団を大切に使う事への思いは、そのまま快眠へとつながる。「眠る」ことにもう少し貪欲になってみよう。その先にはさわやかな目覚めが待っている。 |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() |
|
羽毛布団は1時間くらい風通しのよいところで日陰干しを。天日に干すならできるだけカバーで覆う。羊毛布団も1〜2時間程度天日で干すだけでよい。干すのに適した時間は午前10時から午後3時ころまで。あまり強い日差しの中で長時間干すと布団生地や中の詰め物を傷めてしまうこともあるので気をつけること。天候の悪いときは布団乾燥機などを活用しよう。乾燥時間は1〜3時間が目安だ。 |
干した後の布団は掃除機をかける。掃除機の先を布団にあてると生地が吸い付いて操作が面倒だが、布団のダニ除去には有効な方法。前ページで紹介した布団ローラーなどを使うと簡単。 |
取り込む際には布団はたたかないこと。たたくと中綿の繊維が切れたり、布団生地が傷んでしまうこともある。またせっかく含んだ暖かい空気も逃げてしまうからだ。 |
|
|