ゆっくりと流れる時間、心安らぐ旅 懐かしくて美しい国・タイを訪ねて

取材・文/鹿野恵

おいしいものがいっぱい!
スカイトレインでショッピングにも便利


 チャオプラヤ川沿いのレストラン「S&P」で、川を眺めながら昼食を取る。カフェ風でありながら、グリーンカレーやトムヤムクンなどのタイ料理を気軽に味わえる店だ。一つの皿に、ぱらっと炊かれたタイ米のご飯と、カレーやおかずを一緒に盛って食べる。ナンプラーの風味やココナツミルクの甘味が溶け合っておいしい。スイカのジュース「テンモーパン」がよく合う。
 お土産を探そうと、バンコク市内を探索することに。高架を走るスカイトレイン「BTS」は、便利な足となる。今年8月には地下鉄も完成し、移動がますます便利になった。大きな通りのラチャダムリ通りやスクンビット通り近辺には、数多くのショッピングセンター(SC)やデパートがある。巨大SC「エンポリウム」や「セントラルワールドプラザ」をのぞいてみると、買い物客でごった返していた。また、市内の路地のあちこちに、大小さまざまなマーケットがあり、それらをのぞくのも楽しい。同行者は露店で、値切りに値切ってキャミソールを買っていた。
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地下鉄は今年8月に完成。車内は真新しいにおいがして、ゆったりと広めだ。切符ではなくコイン状の「トークン」を買い、タッチ式の改札を通る。初乗りは10バーツ(約30円)
 旅の拠点は、スクンビット通り沿いにある「JWマリオットホテルバンコク」に置いた。シックな内装のこのホテルは日本人の利用も多く、日本食レストランもオープンしたばかりだ。
 夜、ホテルの近くを歩いてみる。至る所に出ている屋台から、ラーメンに似たおいしそうなめんが湯気を立て、炭火で焼かれた鶏肉「ガイ・ヤーン」の香ばしいにおいが漂う。屋台は現地の人たちにとっての身近な食事場所のようだ。

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バンコクからおよそ160キロ。タイ東北部にあるカオヤイワイナリーには、約50エーカーの大ブドウ畑がある。暖かい気候のタイでは、コメと同様にブドウも、年に二回収穫できる。敷地内にはワインやジュースなどの加工品を扱うショップもあった
味わうだけじゃ物足りない。
つくる現場も見てみたい


 本格的なタイ料理を満喫しようと「アマリウオーターゲートホテル」にあるレストラン「タイ・オン・フォー」へ。ココナツをくり抜いて、中にまろやかなカレーを入れた料理など、珍しくておいしいメニューが楽しめる。ここではタイのワインも積極的に扱っていた。熱帯の国タイでもワインが造られていて、スーパーなどでも、国産ワインをそろえるところが増えているという。タイ東北部や中部に点在するワイナリーの一つを訪ねた。
 バンコクから東北方面へ、車で約2時間半。広大なカオヤイ国立公園の、深緑の山々に囲まれた高原地帯に「カオヤイワイナリー」がある。ドイツの技術を取り入れ、ワイン造りを始めて8年ほどだそう。タイワインの値段は1本300〜500バーツ(日本円で約900〜1,500円)と手ごろ。ビールやウイスキーがよく飲まれているというタイでも、ワインの消費量は少しずつ増えてきている。
 駆け足の旅行だったが、何よりも癒やされたのはタイ特有の、ゆっくりとした時間の流れだった。これからタイは乾期。観光のベストシーズンを迎える。

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柔らかな色合いのインテリアで統一された「JWマリオットホテルバンコク」のシングルルーム(右)。バンコクでも1、2を争う広さを持つフィットネスフロアには、プールもあり(左)、タイ式マッサージを受けられるマッサージルームも完備されている

THAILAND


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