![]() 93年のオープン以来、新潟のケーキ・ショップの代表的存在として注目され続けている「ルーテシア」。中堅パティシエールとして忙しい日々を送る鈴木万梨恵さんを訪ねて、夢をつかむまでの足取りを聞いてみた。
菓子作りは体力勝負。広いファクトリーでは、大勢のスタッフが忙しく立ち働く。甘い香りの中で、鈴木さんはケーキの底生地などに使うサクサクのタルト生地「パート・シュクレ」の仕込みに余念がない |
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クッキーやフィナンシエ、ダックワーズなどの焼き菓子が整然と並ぶ。どれも鈴木さんがひとつひとつ丁寧に手作り。「私のお菓子作りはクッキーから始まりましたから、焼き菓子はいわば原点のようなものですね」 | |
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初めて手作りしたものは? クッキーです。小学生のころ、クッキー作りの本をながめていたら、急にチャレンジしたくなっちゃって。同時に友達の間でもクッキー作りがはやりだしたので、みんなで作っては交換していたんですよ。高校時代には少し腕も上がって、ケーキに凝るようになっていました。テニス部に入っていたので、チョコレートケーキを焼いたりしては、クラブの仲間たちに差し入れをしていたんです。食べ盛りでしたから、私の分まであっという間に売り切れでした(笑)。でも「おいしかった、また作ってね!」なんて言われると、もううれしくて。おだてられては、またせっせと焼いて持っていく、その繰り返しでした。 受賞の知らせにビックリ仰天 どうせなら好きなことを仕事にしたい。そう考えて、菓子職人の道を選びました。東京や大阪の大きな製菓学校に行くことも考えたんですが、せっかく地元に良い学校があるんだからと、「にいがた製菓・調理師専門学校えぷろん」に行くことにしたんです。「えぷろん」は先生と生徒の距離も近いし、製菓技術だけでなく社会人に必要なマナーもみっちり仕込んでくれるので、とても勉強になりました。「ルーテシア」の採用試験のひとつに実地研修があるんですが、この研修期間をなんとか乗り切れたのも、学校での教えのおかげだと思っています。 学生時代の一番の思い出といったら、やっぱりジャパン・ケーキショーで賞をもらったことですね。細く搾り出したバタークリームでケーキの表面に犬を描いたんですが、毛並みの立体感を出すのが難しくて、テスト期間中も遅くまで居残って作品に向き合いました。まさか入賞するとは思わなかったので、知らせを聞いた時には本当に驚いたんですよ。 |
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母の愛情弁当に支えられて そりゃあ、キツイ、もう嫌だって思うことはありました。でも、翌朝になるとまたここに立って、その日に焼くケーキのことや、先輩方の作業をどう手伝うか、「ルーテシア」の力になるためにどう動くかってことで頭がいっぱいになっているんです。本当に好きなことって、そんなもんなんでしょうね。将来はフランス留学もしてみたいし、洋菓子を作るだけじゃなく、もっと広い視野でとらえてみたい。今の支えは……毎朝お母さんの作ってくれる、栄養満点のお弁当かな。 お菓子作りを始めたころから今まで、「おいしい!」のひとことがエネルギーになっています。進路を考える時にも最初に思い浮かんだ、私のお菓子を食べてくれた人たちの笑顔を、もっともっといっぱいにするために、今日もがんばってお菓子を作ろうと思います。 |
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取材協力/ルーテシア 新潟市近江250-2 TEL.025(288)0007 |
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