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「手の指と足の指を組んで回しましょう。今度は足の指を開いて閉じて−」。20畳ほどの和室に講師の八木栄子さんの声が静かに響く。レッスン最初の関節トレーニング。頭から腕、ひざ、足と関節を回したり、伸ばしたり、ゆっくりと動きが続く。「ヨーガは、自分の体に関心を持ち、自分の体と対話していくこと。知らない自分の体の癖に気付く面白さがあります」。新潟市内でヨーガサークルの講師を務める八木さんがヨーガと出合ったのは94年のこと。8年勤めた会社を辞め、旅行で訪れたバリ島でヨーガと出会い東京でのワークショップで面白さにはまった。ヨーガが盛んなアメリカでティーチャーズトレーニングを1年受講後、2001年秋から教えるようになった。「『これに効く』という形で特定のアサナ(ポーズ)が紹介されがちですが、体全体として動いて流れが良くなることにより肩や腰が楽になったりします。また、やってすぐに結果がでるというわけではありません。1年、2年と続けるうちに、少しずつ変わっていく自分の体に気付いていくものなんですよ」 |
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ゆっくりと自分の体感覚を取り戻す 関節がほぐれたところで、休むことなくゆっくりと次のアサナへ。つま先だったまま手を上に上げ、ひざを曲げ、伸ばす。ヨーガ歴数カ月の生徒さんに交じり1人、ふらついてしまう。左側にかばんを持つせいか、力の入った右側に倒れがち。知らないうちに重心がずれているのに気付く。片側の足を前に踏み出し、手をまっすぐに上げた勇者のポーズ、手足を床について背骨をのばしていくドッグ(犬)のポーズと動きは続く。足や腕の曲げ伸ばしを中心とした動きに激しいものは一つもない。ゆっくりと呼吸しながら、静かに体を動かしているだけで、どんどん血がめぐり、じわじわ温かくなる。「窓を開けてもいいですか」と生徒さんがサッシを開けた。 「頭で頑張ってしまわない」というのも大切なポイントだが、うつぶせになって肩甲骨も使いながら胸の上部を持ちげる動きでは、つい首の力だけで頭を持ち上げてしまう。微妙な手の動き、関節の曲げ方とちょっとしたコツを頭の中で考え、追ってしまう。体が素直に追いついていないことを感じつつ、レッスンも終盤、ラベンダーの香りのするアイピロウを目に載せて、仰向けで、腕を少し広げて死体のポーズでクールダウン。あっという間に1時間半が過ぎていった。 |
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