日本古来の生活道具や
家具の良さが見直されてきている。
コーヒーを飲むならコーヒーカップに洋菓子、
洋間だから家具もそれに合わせて、
という「常識」をちょっと忘れて、
日常のいろいろなシーンで
和と洋のコラボレーションを
楽しんでみては。
タイトル

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タイトル

 「菓子」という名称はもともと果物や木の実をさす言葉からきており、砂糖のなかった古代、日本人が自然から得られる甘味をし好品として食していたことから「果子」という文字があてられていたという。奈良・平安時代に海を渡ってきた唐菓子によって穀物を使った製造技術が伝わり、鎌倉時代にかけての仏教文化や茶道の普及とともに和菓子は大きく変ぼうした。室町時代になって南蛮菓子が伝わると、原料や技術の幅はますます広がり、江戸時代には菓子店も急激に増え庶民の生活の中にも和菓子を楽しむ習慣が根づいていったという。
 日本茶との縁が深い和菓子だが、コーヒーや紅茶とも意外によく合う。久しぶりにゆっくりと過ごせる昼下がり。お気に入りの器を並べ、お茶を飲む。数年前、とある骨とう市で見つけたそば猪口(ちょこ)は、俗に言うハンパ物。かわいそうなくらい安い値段で並べられていた。持つと手になじむ程良いサイズなのが気に入り値切ることもなく購入。その日から大切な時間にだけ登場する特別な器となった。
 その時々の気分によってほうじ茶をいれたり、ミルクティーを選んだり。ゆらゆら上る湯気を見つめながら何をするでもなくぼーっと過ごす。小腹が空いたら甘い和菓子や好みのクッキーを少しだけいただく。もちろん大好きな器に乗せて。小さな骨とう店の隅っこでほこりをかぶっていた何の変哲もない小皿。古いのか新しいのか、それさえもわからないが、これまたお気に入りの中のお気に入り。この皿には生菓子も載せてもいい。旬の和菓子のいいところは、季節の風物や忘れかけた日本の慣習を思い起こさせてくれるところ。そしてコーヒーや紅茶にも合うところ。丸みを帯びたしっとりとした和菓子へと黒文字ようじをスッと入れたときの感触がたまらない。
 アンティークや骨とうと聞くと高価で非日常的なイメージをもってしまいがちだが、骨とう店には手ごろな値段のものもある。チープでも心をぜいたくにしてくれるような、そんなモノたちが私は好きだ。いつのまにか集まってしまった私だけの小さなぜいたく品たちは、自分らしい毎日を過ごすためには欠かせないささやかなこだわりなのだ。

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