写真:家
風の音を聞きながら、ゆったりとした時間を過ごす。
夕暮れに向かい景色が刻一刻と色合いを変えるなか、
家の表情も変わってゆく
自分が一番楽になれる時を包む家

家のなかにあなただけのくつろぎの空間を手に入れるとしたら、それはどんな場所?
音楽に満たされるオーディオルーム、子どもと過ごすテラス、
それともお気に入りの本に囲まれた書斎……。
自分の思いを少しずつ形にして、満足のいく空間を手に入れよう。


取材・文/堀川愛理 撮影/渡邊久男


写真:居間
アイランド型オリジナルキッチンを違和感なくとりこんだ居間。連続した開口部から広がる縁側とウッドデッキも部屋の一部となる。家族が集う、とっておきのくつろぎの場所だ 写真:キッチン
ドアノブ一つからオーダーメード

  何気ない日常こそ、好きなものに囲まれ好きなディテールに触れられる空間にいたい。ハウスメーカーが用意してくれるA案、B案から選択するのも良いけれど、自分だけの家、自分が一番くつろげる空間を手に入れるなら、設計者ととことん話し、納得のいく家に仕上げたい。そんなオリジナリティーにこだわる施主に応えられる家づくりを進めているのが、株式会社星野建築事務所だ。設計士の星野貴行さんは、「オリジナリティーのある家をつくるというより、住む人の暮らし方や意向を十分に理解した上で設計すると、必然的に一軒一軒が違う家になるはず」と話す。
 家の外観はもちろん、たとえばドアノブ一つにも、こだわれば1000種以上のデザインがある。打ち合わせを重ね、好きな店や映画の話を聞き、たまにはスポーツ観戦や食事をしたり……家族とのそんなやりとりから、ぼんやりとしていたイメージが具体的に図面となり、実現する。施主からみれば、試行錯誤を重ねれば重ねるほど、待ち望んでいた自分だけの家を手に入れることができるのが、オーダーメードの楽しさでもあるだろう。
写真1

写真2
写真3
好きなデザインの家具は、美しく見えるようにすっきりと配置する。こんなこだわりも、くつろぎの空間をあみ出すテクニックの一つ
右に見えるガラスの向こうはコートヤード。家の真ん中にある外空間からすべての部屋が見渡せるという個性的な間取りを提案している。天井まで開口部のある部屋では、星空を満喫しながらひとときを過ごせそうだ
写真4

好きなデザインの中でほっとする家

 最初に出された条件は、デッキが広がる暖炉のある家。しかし施主のこだわりに一つ一つ応えていくうちに、設計者自身が個人的にも好きな家が完成したというので、見せていただくことにした。
 アメリカの1950〜70年代の建物が好きだったという施主の思いがかたちになった外観と内装。傾斜を利用して建てられた家の前面に広がるデッキからは、激しい車の往来はまったく気にならず、道路の向こう側の森も庭の一部のように住環境に取り込んでいる。モダンでシンプルな空間は、家族が好きなデザインで統一されていた。
 「ご飯を食べながら何度も打ち合わせをしたし、ある意味ケーススタディーハウスといえますね」と施主は語る。彼の現在のくつろぎの空間は、オープンキッチンからデッキへとつながる居間。「好きな家具に囲まれ、横になって何をするでもなくビールを飲む、それだけでほっとします」

写真:バスルーム ないがしろにされがちなトイレや浴槽の色・形にも和風モダンという家のコンセプトを意識して。こんなバスルームなら、つい時間を忘れてしまいそう
お客様もくつろげる大きなソファのある部屋。「この家具を生かしたい」などの相談にも応じ、S.H.Sスタッフと実現のために空間をデザインするのもコラボレーションならでは

ソファ


 「その人が一番楽でいられる場所が、くつろぎの空間だと思う。そこのところにこだわった家づくりをしたい」と星野さん。新潟市女池南のS.H.S内にあるショールームに書き込まれた『life time stylist』の文字は、「限られたスペースや予算でもアイデアやこだわりで空間演出できる」という彼らの思考の根底にあるキャッチフレーズなのだろう。

株式会社 星野建築事務所
■新潟営業所/ショールーム(S.H.S鳥屋野店内)
 新潟市女池南3-5-1 TEL.025(281)1599
■本社:中蒲原郡小須戸町矢代田1924 TEL.0250(38)5108

写真:Le Temps ル・タン show room
 「Le Temp ル・タン」
 星野建築事務所とS.H.Sは建築デザインと 
 インテリアデザインのコラボレーション  
 show room「ル・タン」を展開中

地図

戻る