リビングダイニングは家族が憩う大切な空間――。だからこそ機能的でかつ、おしゃれな家具を置いてくつろぎたい。そこで、ダイニングテーブルやソファなどの家具について最近の主流、選び方を山下家具店の栗原浩人さんに聞いた。

ワンルーム化で変わるデザイン
   食器棚というと木製のダーク色をイメージする方が多いのでは? しかしここ数年でこのイメージは大きく変わっている。その背景には、リビングダイニングをワンルームにして来客用のスペースに使う人が増えたため、家具として調和の取れたデザインを求める傾向が強くなったことにある。
 最近人気があるのはホワイト鏡面仕上げだ。手入れが簡単な上に、ほかの家具との調和もとりやすい。また、アルミと木、ガラスなどといった異素材を組み合わせたデザインにも注目が集まっており、近代的でモダンな雰囲気が最近の住宅事情に合っているようだ。
 デザインもさることながら、ダイニングボードはさまざまな機能を持つようになってきた。家電や調理機器が組み込めるタイプが一般化し、食器収納はもちろん、炊飯器や電子レンジなどの調理機器収納やワーキングスペース、そのほかさまざまなものを収められる。引き出し型の収納は出し入れがしやすく、かさばりがちな台所用品もたくさん入る。引き出したときの傾き防止のために、奥行きが通常の45pから55pになっているものもあり、その分収納力がアップしている。サイズもバラエティーに富んでおり、今までの尺寸法のもの(4尺=120cm)から、105p・135p・140pなどの中間のサイズも用意されている。

リビング・ダイニング兼用型も
    ダイニングの主役といえばダイニングセット。こちらもワンルーム化の影響を受けて変わってきている。今までは床から68〜70pの高さのテーブルが主流だったが、リビングダイニングで兼用できるように従来の高さより5〜10p低いものが人気だ。子育てを終えた夫婦が主に購入するそうで、和風でも洋風でもない新和風の雰囲気が演出できる。心地よく生活するために家具業界では環境問題にも配慮している。合板などの接着剤に含まれるホルマリンはシックハウス症候群の原因の一つとされているが、これに対応してJAS、JIS規格に適合したF0、E1レベルの低ホルマリン家具をすすめている。「健康家具ワッペン」が張られているので参考にしていただきたい。



 ダイニングテーブルは誰かが座っていても人が楽に通れるか、動線への配慮が必要だ。また、食卓は毎日使うもの。長く過ごすことを考えると、ダイニングチェアは座り心地を優先させた方がよい。身長の4分の1の座高のものが適切とされている。売り場では、靴を脱ぎ、室内と同じ状態で座って選ぼう。

■ダイニングテーブル:幅134.2×奥行84.2×高さ70cm(88,000円)
■ダイニングチェア:幅48×奥行54.5×高さ92×座高43.5cm(42,500円×4)





■ダイニングボード:
幅160×奥行55×高さ200cm
(258,000円)扉面はホワイト・イエローの2色対応
炊飯器が丸ごと収納できるダイニングボード。炊飯器やポットを使用するとき手前にスライドさせると、熱気や蒸気がこもることもなく機能的

電子レンジ、炊飯器を効率よく収納できる家電収納型がお薦め。スペースをとらずに食器の収納もできるので1台2役の優れものだ。マンションの場合、柱やはりにぶつからないかもチェックしよう。また、扉が全開し、中のものが取り出しやすい開き扉、開閉スペースがいらない引き違い扉など使い勝手、スペースを考えて選ぶことが大切。
フルエクステンションタイプ(全開式)のスライドレールを採用。奥まで引き出せるため、収納されているものが一目瞭然(りょうぜん)。引き出しは、指先が軽く触れるだけで静かに引き込まれる



 毎日のくつろぎ時間の必須アイテム。見た目のデザインだけではなく、座り心地やサイズ、生地の感触などをよく感じることが大切。選ぶ際には、靴を脱ぎ、室内と同じ状態で座ってサイズを確かめよう。革のソファは、シックで、ときには重厚な雰囲気をもつ。手入れが難しいと思われがちだが、ソフトレザーなら水ぶきもOKだ。技術の進歩で色も豊富になっている。

■ソファ 2人がけ:幅149×奥行90×高さ84×座高41cm(130,000円)
■ソファ 2.5人がけ:幅169×奥行90×高さ84×座高41cm(148,000円)
■ソファ 3人がけ:幅199×奥行90×高さ84×座高41cm(168,000円)







快適な座り心地を生む、ソファの素材

ポケットコイルスプリング
ポケット1つ1つに収められた、小さなたる型のコイルが体を支え、しなやかに体にフィットする。このポケットをウレタンでガードしているため、ダブルクッション効果があり、いつまでも変わらないソフトな座り心地が楽しめる。

天然フェザー入り、背クッション
軽やかに体を包み込む、天然の心地よさが特徴。瞬間回復力に優れており、フワッとした座り心地。耐久性にも優れている。吸湿性と通気性も高く、どんな季節でもさわやかで快適。

ファブリック
ソファによっては色や柄はもちろん、織りや肌触りもこだわって選べる(張り地によっては価格が異なる場合がある)。



布張りのソファはさまざまな色や柄など幅広く選べるのが大きな特色。山下家具店で20年以上のロングセラーブランド、「ligne roset(ロゼ)」の場合、150のファブリックから選べる。また、布は張り替えがきくのでメンテナンスが楽。メーカーによっては、カバー式で簡単に着脱ができるタイプもあり、汚れたら気軽にクリーニングできる。
■ソファ 1人がけ  幅87×奥行102×高さ80×座高38cm(80,000円より)
■ソファ 2人がけ  幅131×奥行102×高さ80×座高38cm(130,000円より)
■ソファ 3人がけ  幅174×奥行102×高さ80×座高38cm(165,000円より)
■ソファ コーナー  幅102×奥行102×高さ80×座高38cm(148,000円より)  (150のファブリックから選択)

素材で変わる座り心地
 ソファはリビングの中心。デザインが重視されがちだが、くつろぐためにも座り心地で選びたい。それを決めるのがウレタンというクッション材。スラブウレタンを使用したソファは部位によって、その密度を変えてあるので快適で耐久性にも優れている。またスプリングも座り心地を左右する。ベッドでは一般的なポケットスプリング(スプリング1つずつを袋の中に入れてある)を応用したものは、隣同士のスプリングの振動が伝わりにくいため、より一層心地よい安らぎを約束してくれる。ソファは見えないところでコストがかかっている。価格は少し高めだが、安心して長く使えるものをお薦めしたい。
 座り心地と同じくソファを選ぶもう1つのポイントは張り地。レザー、本革、布の3種類がある。従来のレザーは、夏はベタつき、冬はひんやりというものが多かったが、改良されたソフトレザーは年間通して扱いやすい。スーパーソフトレザーにいたっては、10円玉でこすってもキズがつかない丈夫な素材。また発色性もいいのでいろいろな色の製品が選べる。本革張りは肌に直接触れる部分にだけ本革を使用したハーフと、側面などすべてに革を使った総革張りがあるが、どちらを選ぶかは個人の価値観次第。本革は手入れが難しいが使えば使うほど味わいが出てくるので喜ばれる。布張りは肌触りがよく座り心地もいいのでお薦め。すり切れても張り替えができるのでメンテナンスが楽なのもうれしい。小さい子どもがいる家庭には最適かもしれない。
 ソファのサイズもいろいろなタイプがある。従来1、2、3人掛けだった規格に2.5人掛けなどの中間サイズも加わった。ソファについては10p間隔で選べるようにまでなってきている。
 「今までは既製の家具をそのまま購入するのが一般的でしたが、これからは1人ひとりの生活スタイルに合ったものをオーダーする形に変わっていくと思います」と栗原さん。山下家具店では家具選びだけでなく、照明や家具の配置の仕方などについてもインテリアコーディネーターが相談に応じてくれる。悩んでいる方は自宅の間取り図や写真を持っていかれてはどうか。

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