中国茶の香りは花やフルーツに例えられることが多い。
茶葉がお湯に浸され開くのを待っていると、
清らかな香りがふわっと広がってくる。
中国茶を飲む時間は、ただ渇いたのどを潤すための
ものではない。豊かな香りに包まれながら、
心も体も癒やすための時間なのだと思う。

 中国茶の魅力は、何といってもその香りの高さにある。最初のひと口を含んだあとに鼻孔をスッと通り抜ける甘い香りは、心のすみずみまでリラックスさせてくれる。また、茶器も大きな魅力のひとつ。両手にすっぽり収まってしまうほど小ぶりなのに、見事なまでに精巧に作られた急須や湯のみや小道具たち。ただ飾っておくだけでも美しい。
 中国茶と聞くとよく冷えた烏龍(ウーロン)茶を思い出す人も多いだろうが、お茶の香りを楽しむ中国では、もともと冷たくして飲む習慣はなかった。ところが日本製の缶やペットボトル入り烏龍茶が中国に渡り、逆輸入のようなカタチで広まっていったという。
 新潟市東堀前通4の「台湾キレイ茶藝館」は、本格的な中国茶を味わえるお店。台湾出身の郭 徽玲(カク キレイ)さんが、新潟の人にももっと中国茶に親しんでもらおうと今年4月にオープンさせた。「茶藝館」とは台湾でいう喫茶店。とはいっても日本の喫茶店とは趣が異なり、お茶を味わい楽しむためのスポットだ。
 「茶藝館は純粋にお茶を飲むところ。台湾では友だち同士でおしゃべりをしながら、何時間もかけてゆっくりと楽しむことが多いです。日本ではそういった習慣はあまりないようですが、心にゆとりのある生活を送りたい人にはぴったりの文化だと思いますよ」
 ペットボトルもいいけれど、たまにはゆったりと本場の中国茶の香りを楽しんでみるのはいかがだろう。



  お茶請けとしてポピュラーなのがカボチャ・ヒマワリなどの種、グァバ、マンゴーなどのドライフルーツ、そして甘く漬け込んだ梅。また、烏龍茶、しょうゆなどで煮込んだ味付け卵、豚肉そぼろご飯などの台湾の家庭の味も「台湾キレイ茶藝館」ではいただくことができる。

1.茶海(チャーハイ):お茶の温度や濃度を均一にするために使用。ミルクピッチャーのような形。
2.茶荷(チャーホー):使用する茶葉を入れておく器。急須に入れやすいよう片口になっているものが多い。
3.飲杯(インペイ):湯のみ。日本茶の湯のみとは違い、おちょこ程度のかわいらしい大きさ。
4.聞香杯(ウェンシァペイ):香りのための器。こちらにお茶をいれてから飲杯に移し、器の残り香を楽しむ。
5.茶壺(チャーフゥ):急須。香りや温度を逃がさないため、かなり小さめにつくられている。
6.則容(ゼーロン):茶則(茶さじ)、茶勺(茶葉を移す)、渣夾(飲杯をはさむ)などを入れる道具立て。
7.計時器・砂時計:茶壺にお湯を注いだ後、茶葉が開くまでの時間を計るために使用する。ほかに茶池(チャーチー):お湯がテーブルにこぼれないようにお茶を入れる台も。



1.茶壺に熱湯を注ぎ、十分温まったら中の湯を捨てる。

2.茶壺に茶葉を入れる。量の 目安は茶壺の底が見えなくなるくらい。

3.茶壺に湯を注ぐ。できるだけ高い位置から注ぐのがポイント。

4.茶壺が冷めないよう上から湯を回しかける。飲杯・聞香杯にもお湯を入れ温める。

5.茶海に茶を移す。茶壺を逆さにして一気に全部入れるようにする。

6.茶海の茶を、まずは聞香杯に注ぐ。

7.聞香杯の上に飲杯をふたのようにして重ねる。
  
8.片手でタイミングよくひっくり返す。飲杯に茶が移ったら聞香杯を外す。

9.聞香杯に残った香りを楽しんでから、飲杯の茶をワインのように口に含み味わう。

自分好みの茶葉を見つけて下さい。
中国茶はその製法や発酵度によって種類分けされる。緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶と呼ばれる6分類に、ジャスミン茶などの花茶を加えた六大茶プラス1というのが基本となっている。ちなみに台湾では、烏龍茶などの青茶が一般的。

台湾龍井(緑茶)
不発酵茶。豊かな甘みと力強い味わいが特徴。リフレッシュしたいときに。

白牡丹(白茶)
弱発酵茶。さらっとしていて飲みやすく初心者向け。暑い日にぴったり。

凍頂烏龍茶(青茶)
半発酵茶。発酵度は30%。花のような香りをもつ中国茶の代表的存在。

安渓鉄観音(青茶)
乳花香と呼ばれる独特の香りが特徴。体を温める効果があるので冷え性の人にお薦め。

東方美人(青茶)
発酵度は70%。紅茶に近い台湾烏龍茶。フルーティーな味と香りが特徴。

普弭(プーアール)茶(黒茶)
後発酵茶。油料理に合う黒茶の代表格。何十年も寝かせた年代ものも。

戻る