タイトル

アッシュ102号で読者の皆さんにオリジナルパンレシピの募集を呼びかけたところ、なんと応募総数21名30種ものレシピが集まりました。
ありがとうございました。
どのレシピも力作で皆さんのパン作りへの関心の高さがうかがえました。
とても凝ったパンもたくさんありましたが、今回は
「パン作りが初めての方でも気軽に作れるパン」と「独創性のあるパン」
をコンセプトに、パンと食のプロ4名に審査をしていただきました。
その結果、見事、賞に選ばれたパン3種は、
審査したパン屋さんで期間限定販売されることが決定!
アッシュが選んだ、秋のパンをぜひ味わってみてください。
応募レシピ総評!!
掲載レシピは応募者のオリジナルレシピをもとに製作されたものです。レシピ通りに作っても発酵がうまくいかなかった場合は、「一次発酵&二次発酵について」を参考にしてみてください。
お店で販売される3種類のパンは、応募者のレシピにアレンジが加えられています。ご了承ください。
取材・文/桑原知子 撮影/村井勇(店・人物)、渡邊久男(店・人物・パン) イラスト/荒井晴美
パン製作/水品賢(ケン・リッチ)、小林政行(ムッタース)、鬼木哲雄(クロック)、鳥越博美


 「ちくわののりチーズロール」はパン生地におからを加えているのがユニーク。ちくわとのりとチーズの組み合わせはいいですね。「ナスのクリームグラタン」は、ナスをちゃんとフードプロセッサーにかけてクリーム状にしている調理法に注目しました。私が一番気になったのは「ホントのバナナベーグル」。バナナが入ったベーグルってありそうでないんですよ。
 今回掲載されたレシピは、パンを作り慣れている人が考案したものが多くて、初心者の方が作るには難しいかも知れませんが、気になったものがあったら一つでも作ってみてほしいですね。お菓子や毎日のおかず作りに比べると、パン作りは発酵に時間がかかるので、ちょっとおっくうなんですが、焼き立てのパンってやっぱりすごくおいしい。それにパンは、基本的に発酵までできれば、あとはフィリング(具)のアレンジ次第でいろいろと楽しめるんです。一回作ってみるとだんだんとコツもわかりますし。
 それにしても今回の応募者の皆さんは常にパンを作っている感じがする方ばかり。素晴らしいですね。

 「赤ワインのシナモンロール」は、パン生地にワインを使うところが面白い。シナモンと赤ワインも合いますよね。「おやっ」と思ったのは、「コーンミニ食パン」。上新粉を加えるっていう発想が面白いですよ。中に入れるコーンもフレッシュなものがなければ缶詰を使い、さらに缶汁までちゃんと利用するところもいいよね。独学でプロになった私が言うのも何ですが(笑)、シンプルなパンから見た目や素材に凝ったものまで、すごくこだわっているレシピが多くて驚きました。皆さん、プロになれるのでは……。

創作パン工房 クロック
パン屋さんにあこがれていたという鬼木さん。広告代理店から転身して、夢を実現させたのが「クロック」だ。お店を持たず、注文のあった分だけパンを作り、直接自宅や職場に配達するというスタイルで、すべて一人で切り盛り。添加物を一切使わず、自家製のあんこやジャム、独自にブレンドしたスパイスを使い、4時間かけてルーを煮込むカレーなど、手間暇かけた手作りの味が自慢。要望があれば初心者向け出張パン教室も行う。

●新潟市寺尾上5-14-25 ●TEL.&FAX.025(268)3987
●携帯TEL.090(3643)2604 ●日曜休
※パンの予約は希望配達日の前日20時までにファックスまたは携帯電話へ。
ご希望の方には商品リストをファックスするので気軽に問い合わせを。



 アイデアに感心したのが「チーズパンのリンゴ包み」。固形のチーズを生地の中に入れるのではなく、粉チーズを生地に混ぜ込むところにセンスを感じました。「ちくわののりチーズロール」は、のりとチーズの相性の良さに加えて、誰の家にでもある身近な材料を使っているのがいいですね。全体的にプロ顔負けの凝った作りのパンが目立ちましたが、もっとシンプルなものでいいから、プロが考えつかないような、とんでもないアイデアのパンが出てくると面白かったかも。次の機会があるなら、そんなレシピを見てみたいですね。

ベーカリー&パスタ ケン・リッチ
コシヒカリの米粉100%の天然酵母パンで有名なケン・リッチ。もちもちでさくさく、新しい食感の「こしひかりパン」は「これまでにないおいしさ」と大好評で、県内外からの注文に応えるべくネットショップを開設した。無添加ライ麦ビール酵母で作ったパンや、全国のアレルギーの方から注目されている「小麦アレルギー対応米粉パン」(予約と通販のみ)など、健康に良く、そして何よりおいしいパン作りを目標に、新商品の開発に力を入れている。レストランも併設されており、パスタやイタリアから輸入した石釜で焼いたピザをはじめ、お薦めのパンを料理とともに楽しむことができる。

●三条市東本成寺302−1 ●TEL.0256(36)2134 ●http://www.kenrich-shop.net/
●営業:9:00〜21:00 ●月曜休 ●Pあり
※ネットショップでの注文は1,000円以上から受付だが詳しくは問い合わせを。



 「チーズパンのリンゴ包み」のリンゴ煮を作ってみましたが、砂糖が少なく、ちょうどいい甘さでおいしかったです。みんな熱心なレシピで好感が持てました。「マロンロール」は、クリの甘露煮を刻んで混ぜるだけという簡単なプロセスで秋の雰囲気を上手に演出しています。「リンゴのピッツア」は定番だけど、リンゴとゴルゴンゾーラチーズの組み合わせは食に詳しい人ならでは。それにしても、こんなにたくさんのレシピが集まってきたことに感心しました。参考にさせていただきます(笑)。

ベッカライ ムッタース
ベーカリーではなくベッカライとドイツ語を用いた店名からもわかるように、新潟でドイツ風のライ麦パンをいち早く取り入れ、定着させたお店。ドイツ風製法で焼き上げたライ麦パンは、独特の酸味があるのが特徴。ずっしりと重たく、中はしっとりしていて、料理やワインにとてもよく合う。このライ麦パンのほか、フランスパン生地にライ麦粉を30%入れた「パン・オ・セーグル」や自家製天然酵母を使ったパンなど、小林さんの好きな「シンプルながら味わい深い食事パン」がメーン商品。ライ麦パンはもちろん、天然酵母やハード系パンがそろう土曜日は、焼き上がり時間に合わせてお店を訪れる人も多い。ハード系パンは毎日焼かないものもあるので電話でスケジュールと焼きあがり時間を確認しよう。

●新潟市文京町22―25 ●TEL.025(267)5134
●営業8:30〜18:30 ●日曜休 ●Pあり




 一次発酵、二次発酵については応募者オリジナルのレシピを掲載させていただきましたが、初心者には発酵が終わった状態の見極めや、発酵させるための温かい場所の判断も非常に難しいと思います。そこで基本的な一次発酵・二次発酵について紹介します。
 まずは、発酵させる方法から。簡単でやりやすいのは、生地の入ったボウルごと大きなビニール袋に入れ、その横に50℃くらいのお湯を200ccほど入れたコップ置き、上部を閉じる方法。これで発酵に適した温度・湿度状態を作ることができます。一次発酵の場合は約2倍、二次発酵の場合は約1.5倍に生地がふくらんだら発酵が終わったと考えてOKです。生地によって多少差はありますが、参考にしてみてください。

※発酵時間は季節によっても変わります。あくまで秋季の目安ですのでご了承ください。


戻る