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にいがた・食物語   「米」
安全で良質な地元食材を通して、私たちが住む地域のことをもっと知りたい。 スローフード・ストーリーでは、新潟の食材や食の風景などをクローズアップします。 今回取り上げるのは新潟を象徴する「米」。稲穂が黄金に染まる秋、新米をいただく幸せをかみしめて。

 新潟の米のおいしさは誰もが知るところ。土、水そして夏場の日較差(昼と夜の温度差)という気候に恵まれた新潟の米は、炊くとふっくらと柔らかく適度な粘りがあり、ほのかな甘みと香りを持つ。新潟産の米はコシヒカリが圧倒的に多いが、最近ではコシヒカリの長所を受け継いだ新ブランド「こしいぶき」なども注目を集めている。県内各地の農家が独自の工夫と愛情を込めて育て上げた米は、いずれも食味や炊き上がりの美しさに優れ、全国で高い評価を受けている。
 作り手の工夫には、有機肥料栽培などさまざまなものがあるが、今回の料理に使われた黒酢米もその一つ。酢の殺菌効果と豊富なアミノ酸に注目し、黒酢を水で薄めた溶液を散布したところ、病害に強く、根付きの良い骨太な稲に育った。県内で約5年前に始まり、月潟、佐渡、中之口などで栽培されている。味のほうも「米のうま味が強いですね。特にライスコロッケのような揚げ物にすると、甘みがぐっと増すんです」とホテル新潟の中野哲也シェフ。今回のレシピは、イタリアの代表的な米料理だ。昨年、べネト州からシェフを招き、ホテル新潟でフェアを開催した際に伝えられたもの(今年は11月24日にシェフ来日特別賞味会。25〜30日までフェア)。イタリア米に比べて粘りがあり、水分を吸う日本の米に合わせてアレンジされたレシピは、新米のおいしさを引き立ててくれる。


材料(4人分)
米:320g 
トマト:200g 
バジル:20枚 
エシャロット
 または玉ネギ:30g 
シブレット(=チャイブ) 
 なければパセリ:20本 
パルメザンチーズ:50g 
コンソメ(既製):1リットル
  白ワイン:100cc 
オリーブオイル:50cc
  塩・白コショウ:少々

1.鍋に少量のオリーブオイルと米を入れ、透き通るまでいためたら白ワインを振り入れる。
2.熱したコンソメを少しずつ入れ、かきまぜながら10分ほど火を通す。
3.エシャロット、バジル、シブレットはみじん切りに、トマトはサイコロ状に刻んで、火を止める直前に加える。シブレットがなければ、パセリのみじん切りでも可。
4.火から降ろし、オリーブオイルとパルメザンチーズを加えて、空気を含ませるようにしながらよく混ぜる。最後に塩と白コショウで味を調え、シブレットかバジルを飾る。


 玄米黒酢を稲に散布して収穫した、高品質酒造好適米「新潟産五百万石」を原料にした日本で初めての日本酒が誕生した。2003年1月に立ち上がった「スローフード・にいがた」(代表幹事・石山謹治氏)の参加企業6社による連合企画商品の第1号だ。
 「黒酢栽培」に携わったのは、月潟の特栽培グループ「盈科(えいか)」(代表・児玉恒幸氏)。JA越後中央の協力のもと、昨年春から五百万石の栽培を始めた。「玄米黒酢の200倍希釈液を収穫までに3回散布すると、力強い稲に育ち、病気にもかかりにくい」と代表の児玉さんは振り返る。
 昨秋、初収穫したこの五百万石は「スローフード・にいがた」の会員、新潟銘醸(小千谷)、白龍酒造(水原)、北雪酒造(佐渡・赤泊)の3蔵元で冬から春にかけてじっくりと醸造され、純米吟醸酒に生まれ変わった。「米に力があるので飲みやすくて、奥行きある味わいが特徴」(白龍酒造)、「山廃仕込みという伝統的なつくりで深みある味わいに仕上げた」(新潟銘醸)、「糖度のバランスもよく、やわらかい仕上がりになった」(北雪酒造)。米の風味とすっきりとした飲み口に加え、こうした蔵元各社の個性の競演も楽しめる。


材料(4人分)
ごはん:300g 
焼きざけほぐし:70g 
きのこ:100g
(マイタケ、シメジなど) 
玉ネギ:1/4個 
ベーコン:80g 
モッツァレラチーズ:80g 
白ワイン:30cc 
オリーブオイル:少々 
塩・白コショウ:少々 
卵:1個 
小麦粉:適量 
パン粉:適量

1.フライパンでさけ、きのこ、みじん切りにした玉ネギ、細切りにしたベーコンをオリーブオイルでよくいためる。白ワインを注ぎ、ごはんを加え、塩と白コショウで味を調える。
2.あら熱が取れたら8個に分け、中心にモッツァレラチーズを入れて丸いおにぎり形にする。小麦粉、とき卵、パン粉の順に衣をつけて、180℃の油で揚げる。
〈簡単トマトソース〉
トマトジュース300ccを半分になるまで煮詰め、泡立て器でよく混ぜながらオリーブオイル60ccを少しずつ加えていく。
黒酢栽培米の酒造りに携わったプロジェクトのメンバーら
稔りを確認
黒酢を200倍に薄めた液を田んぼにまいていく





炭水化物を主成分に、タンパク質や脂質、ビタミン類、食物繊維などを含む。特に米のタンパク質には、食物から摂取する必須アミノ酸がバランス良く含まれている。消化吸収率も98%と高く、体を動かすエネルギー源としてふさわしい。
●黒酢農法米使用「越の白龍」(純米吟醸)、黒酢農法米使用「越後の長者」(山廃純米吟醸)黒酢農法米使用「北雪」(純米吟醸)。いずれも、1500円(720N、瓶詰め)。県内の酒店で発売中。
「スローフード・にいがた」参加チーム企画
「黒酢栽培米」で生まれた純米吟醸酒
新潟銘醸/白龍酒造/北雪酒造/石山味噌醤油/新潟酒販
●お問い合わせ:新潟酒販株式会社 TEL.025(260)3055

●つくった人/中野哲也(なかのてつや)
ホテル新潟宴会調理部長兼レストラン営業部長、新潟のフランス料理研究会「クラブ・デ・シェルシェ」会長。1953年、五泉市に生まれ、料理の道を志し、東京・赤坂のフランス料理店などで修業。27歳で新潟ミナミプラザホテルの料理長となり、1989年からホテル新潟で腕を振るっている。ホテル新潟のコンセプト「健康ホテル」を料理面でも生かすべく、おいしく安全な地場産食材にこだわったメニューを提供し続けている。

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