素材別バックナンバー



じっくりつくって、ゆっくり食べよう。
忙しい日常から離れられる週末は「食」
に向き合う絶好の機会。身近な素材、
旬を味わい、のんびりとした時間を楽
しむassh流「スローフード」の提案。

かくし味は山椒(さんしょう)とはちみつ。特製のみそタレに
漬け込んだ秋ざけを昆布茶の利いたすしめしに載せれば、
しっとりおいしいちらしずしの出来上がり。



 食卓で不動の人気を誇るさけは平安の昔から日本人に愛され、おにぎりやお茶漬けの具にもなれば、最上級の贈答品にも使われてきた。なかでも川へ上る直前のさけは産卵前で身が締まり、脂も良くのっているため、「秋味」(秋ざけ)と呼ばれる別格品になっている。
 あまりに大漁だった年は猫さえまたいで通るほどの庶民派でありながら、同時にいつの時代も最高級品として貴ばれてきたさけ。「捨てるところのない魚」と言われるように、さけは頭やアラを含め、どの部位でもおいしく食べることができる。しかもこの魚は色もいい。さけの紅色は、ごはんに載せるとものすごく良く映えるのだ。さけとご飯、これほど食欲をそそる組み合わせもないだろう。
 新潟県でさけが帰ってくる川として知られているのは、村上市の三面川。鮭の人工孵化(ふか)を始めた川としても有名で、毎年、桜の季節に稚魚を放流している。放たれた稚魚が母なる川に帰ってくるのは、3〜4年後の秋だ。

取材・文/小杉康子
撮影/松永由佳



ビタミン類に富み、とりわけ骨の形成に欠かせないビタミンDや、体の成長を促すビタミンB群を多く含んでいる。亜鉛などのミネラル類も豊富。また秋ざけのタンパク質は他の魚肉よりも消化吸収が良いので、子供や高齢者に最適。
材料(2人分)
生ざけ:2切れ 
いくら(しょうゆ漬け):大さじ4
みょうが:2個
白ごま:適量
三つ葉:適量
米:2合
だし昆布:10cm角1枚
米酢:大さじ1
昆布茶:大さじ1

《みそタレ》
白みそ:大さじ3
酒:大さじ3
はちみつ:大さじ1
粉山椒:少々

1. みそタレの材料を混ぜて容器に入れ、生ざけを並べて全体にまぶす。そのまま冷蔵庫に入れて2〜3日漬け込む。
2. 1のタレをさっと落とし、さけをグリルで焼く。焼きあがったら小骨と皮を取り除き、身をほぐす。みょうがは千切りにして水にさらしておく。
3. 米は洗って水気を切り、炊飯器に入れる。分量よりやや少なめの水を入れ、だし昆布を載せて炊き上げる。
4. 3のごはんをボウルなどに移し、米酢、昆布茶を振り入れて混ぜる。
5. 4を器に盛り、ほぐしたさけ、いくら、みょうが、ごま、三つ葉を乗せる。

*POINT*
さけは余分なみそをぬぐってから弱火でじっくり焼く。白みそがなければ普通のみそでもOK。

●つくった人/中島 有香(なかじまゆか)
料理研究家。大阪に生まれ、結婚を機に新潟市に移る。パリの料理学校でフランス料理を学び、現在は女性誌や自宅などでの料理教室を通して、旬を楽しむさまざまな創作料理を紹介している。本場での修業に裏打ちされた本格派フレンチを家庭風にアレンジしたレシピは、分かりやすくておいしいと大評判。
TEL.&FAX.025(223)5030

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