素材別バックナンバー

SLOW FOOD
風味濃厚な練乳と甘酸っぱいイチゴは、
白と赤のコントラストもキュート。
仕上げに練乳をたっぷりかけるから、
ムースの甘さは控えめに。春を感じる
スイーツを、心行くまで召し上がれ。

写真:練乳とイチゴのムース


練乳とイチゴのムース
世代を超えて愛される、イチゴと練乳の組み合わせ

 牛乳を煮詰めた「練乳」は、砂糖の有無によって、牛乳をそのまま濃縮させた無糖練乳(エバミルク)と、牛乳に砂糖を加えて濃縮させた加糖練乳(コンデンスミルク)に大別される。より一般的なのは、イチゴやカキ氷のお供として好まれている、加糖練乳のほうだろう。加糖練乳は和洋菓子や乳飲料、アイスクリームの原料になっているほか、最近は便利なチューブ入りの商品が人気を集め、シロップ感覚で利用されている。
 牛乳を煮詰める際に砂糖を加えるのは、甘みをつけるためではなく、保存性を高めるため。牛乳の成分を高めつつ細菌の発生も抑えた練乳は、かつては母乳の代用品にもなっていた。日本で練乳が作られたのは明治初期だが、大正初期に粉ミルクが登場するまでの半世紀にわたって、実際に乳幼児の栄養食として活用されていたという。  独特の濃厚なミルク感は、イチゴのさわやかな酸味ともよく合う。ムースにたっぷりかけて、永遠の定番が生み出す、幸せな甘さを堪能しよう。

取材・文/小杉康子 撮影/松永由佳

写真 練乳…牛乳に砂糖を加えて煮詰めたもので、濃厚な風味と甘味があり、消化吸収に優れる。栄養価も高く、カルシウムやビタミンAも豊富。
【主な栄養素】糖質、カルシウム、ビタミン類
【効用&効能】免疫力アップ、骨粗しょう症予防、イライラ防止

 材 料(4人分)
  • イチゴ:100g
  • グラニュー糖:20g
  • クリームチーズ:100g
  • ゼラチン:5g
  • 水:50cc
  • 練乳:50cc
  • 卵黄:1個
  • 生クリーム:100cc
  • イチゴ(トッピング用):適量
  • 練乳(トッピング用):適量
  • 1. ボウルにクリームチーズを入れ、軟らかくなるまで練る(a)。グラニュー糖を入れて練り混ぜ、さらに卵黄を加えて混ぜ、最後に練乳を入れて混ぜ合わせる(b)。

    2. あらかじめ水でふやかしておいたゼラチンを、電子レンジで加熱して溶かす。イチゴは洗ってヘタを切り落とし、4つ切りにする。

    3. 別のボウルに生クリームを泡立て、ツノが立つ程度の7分立てにする(c)。

    4. 「1」のボウルにイチゴを加えて混ぜ、「2」のゼラチンを加えてさらに混ぜる。

    5. 「4」を「3」の生クリームに加えて混ぜ合わせ、好みの型に流し入れて(d)、冷蔵庫で1時間以上冷やし固める。ムースが固まったら器に盛り、トッピング用のイチゴを飾って練乳をかける。

    *POINT*
    生クリームとクリームチーズの生地を合わせたら、全体をよく混ぜ合わせる。型はカップや角型など、好みのものを。

    a
    A
    c
    C
    b
    B
    d
    D

    E

    ●つくった人/中島 有香(なかじま ゆか)
    料理研究家。大阪に生まれ、結婚を機に新潟市に移る。パリの料理学校でフランス料理を学び、現在は女性誌や自宅などでの料理教室を通して、旬を楽しむさまざまな創作料理を紹介している。本場での修業に裏打ちされた本格派フレンチを家庭風にアレンジしたレシピは、分かりやすくておいしいと大評判。最新刊「一度作れば見なくて作れる。―簡単、おいしい、とっておきレシピ」(地球丸、1365円)も好評発売中。教室の案内はホームページhttp://www.yuka-chotsu.com

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