素材別バックナンバー



じっくりつくって、ゆっくり食べよう。
忙しい日常から離れられる週末は「食」
に向き合う絶好の機会。身近な素材、
旬を味わい、のんびりとした時間を楽
しむassh流「スローフード」の提案。
せっかくの休日なのに、暑くてだるくて食欲不振。
そんな日はジャガ芋ベースの冷たいスープで、
夏の日差しに負けない元気をつけましょう。



 ジャガ芋で作った冷たいクリーム・スープを、「ビシソワーズ」という。なんでも20世紀の初頭に、ニューヨークのホテル「リッツ」のフランス人シェフが、おふくろの味を思いだしながら考案したものらしい。 
 かつてシェフの母親は、つぶしたジャガ芋とポロねぎをチキンスープで煮込み、温かいポタージュを作ってくれた。それが残ると翌朝は冷たいミルクを加え、冷製ポタージュにして食べさせてくれたのだ。スープの注文が激減する夏、なにかいい案はないかと頭を悩ませていたシェフは、母親の冷製ポタージュを思いだした。試しに作ってみたところ大評判となり、やがて世界中に広まってフレンチの定番になった。料理名の「ビシソワーズ」(ビシー風の)は、彼の故郷にほど近い保養地ビシーから取ったといわれている。
 南蛮エビの風味が新鮮な「ポテトとエビの冷たいポタージュ」は、めん類に飽きてしまった夏のブランチにぜひ作ってみたい。

取材・文/小杉康子
撮影/松永由佳



ジャガ芋:多くの栄養素を含み「畑のリンゴ」とも呼ばれる。特にジャガ芋のビタミンCは加熱しても失われにくく、長期の保存にも耐える。またカリウムには体内の塩分を排せつする働きがあり、高血圧症や成人病の予防に効果的。
材料(2人分)
ジャガ芋(小):2個 
南蛮エビ(大):10尾 
生クリーム:50cc
固形コンソメ:1個
白ワイン:80cc 
オリーブ油:適量 

1. ジャガ芋は皮をむき、薄くスライスして水にさらしておく。エビは殻と頭を取り、身は別にしておく。
2. 鍋にオリーブ油を熱し、エビの殻と頭をいためる。香ばしいにおいがしてきたら白ワイン80ccと水150ccを入れ、ふたをして煮込む。途中、木べらで押しつぶしてエキスを出す。
3. 2を網でこし、殻などを取り除いたら鍋に戻す。水1カップと固形コンソメ1個、ジャガ芋を入れ、ふたをしてジャガ芋に火を通す。途中で南蛮エビの身を加える。
4. ジャガ芋が煮えたら火からおろし、あら熱を取る。あら熱が取れたら最初に具だけをミキサーに入れてかき混ぜ、さらにスープを加えてなめらかになるまで混ぜ合わせる。
5. 冷蔵庫で冷やし、食べる直前に生クリーム50ccを混ぜ合わせる。

*POINT*
熱いままだとミキサーから噴きこぼれてしまうので、かき混ぜる前に必ずあら熱を取ること。

●つくった人/中島 有香(なかじまゆか)
料理研究家。大阪に生まれ、結婚を機に新潟市に移る。パリの料理学校でフランス料理を学び、現在は女性誌や自宅などでの料理教室を通して、旬を楽しむさまざまな創作料理を紹介している。本場での修業に裏打ちされた本格派フレンチを家庭風にアレンジしたレシピは、分かりやすくておいしいと大評判。
TEL.&FAX.025(223)5030

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