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![]() 今回のテーマは、アトピー性皮膚炎。わが家では悲しいかな、この病気と15年の付き合いになる。高校生の娘がゼロ歳のときからだ。年々、軽くなっているかしらと母親である自分を慰めていたが、お話をお聞きした済生会新潟第二病院皮膚科部長・丸山友裕先生の「アトピー性皮膚炎は10歳までに7割が治ります」との言葉にがくぜん。自分がきちんと対処してこなかったためかと落ち込んだ。でもまだ遅くない、生活の中でかゆみを軽減する努力をしよう、と楽天的なわが家の母娘は思っている。そしてこの文を読んでくれている新潟のお母さん。特に乳幼児のママたち。今のうちに日常生活できちんとした対処法を行い、もしアトピーが出てしまったら子どものかゆみをできるだけ軽くしてあげてくださいね。 取材・文/本間由美子 撮影/松永由佳 イラスト/高木久美子(タカギデザイン) アトピーの原因は乾燥肌と アレルギーが合わさった 場合が多い アトピー(アトピー性皮膚炎)とは、かゆみを伴う発疹(ほっしん)が顔や首、ひじやひざのくぼみ、ときには全身に広がり、繰り返し出現する症状のこと。大人は気を紛らわしてかゆみに耐えるが、子どもは我慢できずにかきむしってしまう。それをさせないように手袋をはめさせたり、あやしたりと親も汗だくになる。子どものアトピーは親にとってもつらいものだ。 原因は、食物やダニなどが原因のアレルギーと、生まれながらの肌質などが合わさることによる。「以前は主にアレルギー、特に食物アレルギーが原因とされていましたが、今は乾燥や敏感などの肌質が根本的原因と考えられています」と説明するのは済生会新潟第二病院皮膚科部長の丸山友裕先生。 予防のために1歳までは 卵と牛乳をストップする方法も まずは食物アレルギーの予防法から。家族にアトピーの人がいて早めに予防したいときには、「1歳ぐらいまでは卵・牛乳を食べさせないでください。乳児は消化器がきちんと機能せず、アレルギーが起こりやすいので予防が必要です」と丸山先生。その後は、アレルギーがあっても少しずつ食べさせた方が、「免疫や抵抗力がつきます。そして5歳ごろには食物アレルギーは消えるケースが多いですよ」。 次は肌質。子どもの皮膚は皮脂を分泌する力が弱くて、3、4歳ぐらいまではどの子も乾燥肌。「それが徐々に皮脂が分泌されるようになり、10歳ぐらいには潤い分を作れるようになり、乾燥肌が自然に解消していきます」 そのために大事なのは子どものアレルギーや乾燥肌を悪化させないこと。「アトピーは繰り返すうちにますます出やすい体質になっていきます。きちんと対処することが大切です」。 風呂上がりには保湿液などを ダニはこまめな掃除と換気で 丸山先生に、今すぐできる簡単な対処法をお聞きした。 第一に、「寒いからといって、熱いお湯に長時間入浴するのはやめてくださいね」。人間の皮膚は食品包装用ラップ1枚ぐらいの角質層と皮脂膜に覆われていることで適度な潤いがあり、大事な皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ。ところが熱いお湯に長時間つかっていると皮脂が取れて水分が蒸発し、乾燥してかゆみが増す。 そこでアトピー症状の人の入浴方法は、ぬるめのお湯に短時間つかる。せっけんは手で泡立てて優しく全身を洗い、残らないように流す。シャンプーはすすぎをしっかりしないと生え際の辺りがかぶれることもある。風呂が上りは皮脂に相当する保湿液などをすぐに補給する。水分を吸着するヒアルロン酸、尿素、ワセリン、医師が処方してくれた保湿剤も安心だ。 次にアレルギー。食物アレルギーが治まりつつある3歳を過ぎてから心配になるのはダニやハウスダストなどだ。「住居の環境を清潔にすることが第一。こまめな掃除と換気を心がけてください」 それにしても冬の住環境はアトピーにとってはかなり厳しい。暖房器具などで部屋中が乾燥して、皮膚には本当によくない。そう考えると頭に浮かぶのは「オール電化の家」。蓄熱式の電気暖房器で家中をゆっくり暖め、水蒸気を出さないので窓や壁が結露しにくい。アトピーやアレルギーの原因にもなるカビやダニの発生も抑えるので、強い味方になる。その上、電化住宅のメリットはIHクッキングヒーターの利用で有害な燃焼ガスを発生しないこと。水蒸気が出ないためカビやダニをさらに抑えてくれる。 そうそう、ダニが繁殖しやすい布団には、布団乾燥機が優れもの。熱を与えて死んだダニは、細かいフィルターの掃除機でしっかり取る。そして「毛のある動物もアトピーの原因になります。アトピーの人は犬や猫などを飼わないようにしてください」と丸山先生。 どんより曇り空が続く冬。でもアトピーのためにできることはたくさんある。寒さに負けず、体を動かし、できることから着実に、アトピー退治に乗り出そう。 ![]() |
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