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![]() 子どもの病気はいろいろあるが、夜中に今にも息が止まりそうなくらい、つらそうに呼吸する子どもの姿を見るのは、親としていたたまれない気持ちになる。どうにかしたい、治してやりたい、軽くしてやりたいと思うがどうして良いのか分からない。息子が3歳のとき、単なる風邪だと思っていたのがぜんそくだと診断され、急きょ、入院。病室のベッドで横たわる子どもの手を握ってやるしかなかった。そんな息子ももう中学生。最近は症状も出なくて治ったように見えるが、どうなのだろう。ぜんそくって何? 症状を軽くするには? 生活の中で注意することは? さまざまな疑問が浮かんでくる。そこで2回目は、小児ぜんそくについて新潟市民病院小児科部長・阿部時也先生にお聞きした。 取材・文/本間由美子 撮影/東浦一夫 イラスト/高木久美子(タカギデザイン) 運動やアレルギーなどが 重なってのぜんそく 「ぜんそくとはせきが出て、ヒューヒュー、ゼーゼーという雑音を発し、息が苦しくなるという3つの症状が繰り返される病気を言います」。新潟市民病院の一室で小児呼吸器や小児アレルギーなどが専門の阿部時也先生は話し始めた。 近年、患者数が急増しているぜんそく。特に小児ぜんそくは、以前は3歳ごろに発症したが、最近では0歳からの乳児ぜんそくも増えている。 ではぜんそくはどうして起こるのだろう。「ぜんそく体質の人が1つの原因によってではなく、幾つものきっかけが重なることで発作を起します」。きっかけと考えられるものには、風邪や気管支炎のような感染症、タバコや線香など煙類の物理的刺激、気候や台風など気圧の急激な変化、運動、疲労、ストレス、アレルギーなどがある。その中で1歳までの乳児の場合は食物アレルギーが大きいと考えられている。 「ぜんそくを急に治すのは無理です。徐々に減らすことを考え、気長に取り組んでください」と阿部先生。ただうれしいことに、小児ぜんそくは6、7割の子どもが治まると言う。 予防療法が大切 乾布摩擦で鍛錬療法を では症状を軽くする方法は?1つは信頼できる医師と話し合っての薬物療法。ほかに、私たち親ができることは何だろう。「アレルギーが考えられるなら検査を。アレルゲンが判明します」。ぜんそくが起こるきっかけを見つけ、対処することが重要。そこで1つの提案。1年ほど、ぜんそくカレンダーを付けるのはどうだろう。例えば、ある運動をしたときにぜんそくが起こるのが分かったならば、その運動をしなければ良い。実際、ぜんそく児全体の6割が運動によって誘発される、というデータもある。 それと予防も大切だ。「鍛錬療法は効果があります。自律神経を鍛え、体力をつけます」。1つは、風呂上りに水を体にかける方法。温度変化を体に与えることで気管支の自律神経のバランスが良くなる。それと毎朝寝起きに裸になっての乾布摩擦。それも腹式呼吸をしながらだとより効果的だ。 秋はぜんそくの季節 清潔な住環境がキーワード そして「住居もぜんそく緩和の大きな要素です」。秋は急激な温度変化により、ぜんそくのきっかけとなるダニの死がいが多く出るため、「ぜんそくの季節」と言われているそこでダニの死がいを取り除くため、「部屋をまめに掃除してください」。 また暖房器具を使う季節になり、家の中でも各部屋の気温格差が大きいと、汗をかく、冷えるなどの繰り返しから体温が奪われ、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる。風邪やインフルエンザはぜんそく発作のきっかけともなるので注意が必要だ。 これを防ぐには、各部屋の温度差をなくすこと。そして調理器具や暖房器具から出る炎や煙や水蒸気を押さえ、温度と湿度をちょうど良いバランスにし、家の中を常に換気して空気をクリーンにすること。そう聞いたときに思い出したのは、「オール電化」の住宅。「オール電化」は室内の温度を一定にし、24時間換気なので空気がクリーン。IHクッキングは火を使わないので燃焼による水蒸気が全く出ない。そのためカビや結露が発生しにくいのだ。これなら、室内環境をぜんそくが悪化しない状態に保ちやすくなる。 それにしても親ができることはそれほど多くない。でも清潔な環境を作り、体の鍛錬をしてやることは今日からでもできる。「できることからコツコツ、着実に、かかりつけ医と相談しながらやってみてください」という阿部先生の言葉が心に染みた。 ![]() |
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