山口麻衣子
シネ・ウインド19周年祭実行委員長。群馬県出身。25歳。シネ・ウインド19周年祭は11月13日(土)から11月26日(金)まで新潟市八千代の市民映画館シネ・ウインドで12作品を上映。問い合わせは、新潟・市民映画館シネ・ウインド、TEL025(243)5603


「永遠の語らい」
(2003年、ポルトガル、フランス、イタリア合作)
監督・脚本:マノエル・ド・オリヴェイラ
出演:カトリーヌ・ドヌーブ、ジョン・マルコヴィッチ

ボンベイにいるパイロットの父親に会うために、ポルトから旅立った歴史の教授である母と幼い娘。2人の船旅は、今なお西洋文明に大きな影響を残す、幾千年にも及ぶ地中海の歴史をめぐる時空の旅だった。95歳の巨匠オリヴェイラ監督が人類の歴史や人間の生き方について静かに語りかける作品。


想像つかない結末が心に残る

 映画は父親の影響もあって、小さいころからよく見ていました。高校では映画部に入り、いろんな映画を借りてきて、みんなで見るのが楽しみでしたね。群馬から新潟の大学へ出てきましたが、専攻は映画とは程遠い農学部。それでも映画好きは変わらず、新潟で上映予定のないものは、東京へ泊まりがけで見に行きました。知り合いの映画監督について自主制作映画の作成に携わることができたのもいい経験でした。その後、新潟で就職し、会社勤めをしながら、昨年からシネ・ウインドのスタッフとしてお手伝いしています。
 最近の作品でお薦めは95歳のポルトガルの巨匠、マノエル・オリヴェイラ監督による、「永遠の語らい」です。派手な映画ではありませんが、出演者がカトリーヌ・ドヌーブやジョン・マルコヴィッチと豪華な顔ぶれ。昨年、東京へ行った時にたまたま見たのですが、地中海の旅の途中で母子が訪れる美しい港や中世の遺跡の素晴らしさに感動し、忘れられない作品になりました。それぞれの港から乗り込んでくる女性たちが食卓を囲むシーンは、フランス語やギリシャ語、イタリア語などみんな違う言語で楽しそうに話しているのが印象的でした。そして、衝撃的なラストシーン。観客は想像もしていなかった結末に口をあんぐり開けてしまうでしょう。
 今年、シネ・ウインドは19周年を迎えます。周年祭のテーマは「想い出シネマ航路」。北欧、韓国など世界中のさまざまな作品から、「想い出」、「記憶」をキーワードに優しくてあったかい12作品を上映します。「多くの人に見てほしい」と推薦したこの作品もその一つ。ぜひ劇場へ足を運んでください。

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