オペラに出演するため、10年前にオランダへ行ってからというもの、ワークショップなどで毎年、現地を訪れるようになりました。オランダ人は節約で有名ですが、女性は強くて合理的。人間は陽気でデモクラティックという感じが、いい意味で出ている映画です。3、4年前にテレビ放映を偶然、録画していて見たのですが、アントニアをはじめとする登場人物が、向こうで出会った女性たちと重なってとても親近感を覚えました。
「夫はいらないけど子どもがほしい」というその娘、孫からひ孫へと物語は4世代にわたる女性が自分の意思と信念を持って、生きるさまを淡々と描いています。命の誕生や老い、死など、良いこと、悪いことなにが起こっても刻々と時は刻まれていくというメッセージにも似た静かなもの、人物を見つめる視線の気負いのなさが印象に残りました。
高校時代に新潟で即興音楽のライブを見て感激し、その後、東京で暮らすうち、舞踊の世界へ身を置くようになりました。舞踏家の田中泯さんと出会い、体全体で表現する踊りの素晴らしさに触れ、ともに山梨県へ移り農業をしながらけいこを続けました。1998年に新潟に戻りましたが、都市の中の自然に疑問を感じ、路上でのパフォーマンスをするようになりました。人生や日々の暮らしは、アントニアのひ孫・サラの言うように「生きたいという『命のダンス』があるだけ」なのかもしれませんが、私もそんなふうに「命のダンス」を踊っていけたらと思います。
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