越野泉
新潟市東堀通4の古い民家を生かした画廊、「Full Moon」(http://www.hanga-cobo.jp/fullmoon/index.html)を5月に開く。8月22日(日)から29日(日)まで、県内外の作家による作品約20点を展示した「抽象画による夏の室礼」(11時〜18時。最終日は17時)を開催予定。新発田市出身。


「惑星ソラリス」
(1972年 旧ソ連)
監督:アンドレイ・タルコフスキー
出演:ナタリア・ボンダルチュク、ドナタス・バニオニスほか
(発売:株式会社アイ・ヴィー・シー、6090円)

惑星ソラリスは理性を持った有機体と推測されるプラズマ状の“海”に覆われた、宇宙のかなたの謎の星。世界中の科学者がその“海”の実態調査に躍起になっていた。心理学者クリスが調査のために乗り込んだ宇宙ステーションで出会ったのは、10年前に自殺したはずの妻、ハリー。ソラリスの海は人間の潜在意識を探り、それを形にしていたのだ…。


絵画的な美しい映像と登場する絵が印象的

 「惑星ソラリス」が日本で上映されたのは1977年、4月。私が初めて見たのはその数年後、大学生のときでした。あのころは、映画の持つ哲学的な意味や、描かれている人間の苦悩などはよく分かりませんでした。ただ、主人公の住む家が美しい森の中にあって、流れる水や濃い緑の映像がとにかくきれいだったことを覚えています。映画の中では、それは地上の現実の世界なのですが、私にとっては夢の世界のようでした。
 映画そのものは、165分ととても長いのですが、ストーリーとは関係のない場面がたくさん出てくるのも面白いところです。東京の首都高速で撮影された未来都市のシーンは「いったい何分続くのか」と心配になったほど。また、宇宙ステーションの中の図書室にはミロのビーナスをはじめ、さまざまな彫刻や絵画が飾られているのですが、その中のブリューゲルの絵がとても長い時間をかけて撮影されているのが印象的でした。絵を扱う仕事をしているので、やはり映画に出てくる絵や彫刻などは気になりますね。タルコフスキーの作品には絵が必ず出てくるといわれていますが、多くは直接、筋に関係のない「必要な無駄」ともいえるもの。水や、火、人間も象徴的に登場し、映像がとても美しいです。
 画廊「Full Moon」をオープンしたのも、もともと絵を見ることが大好きで、「新潟絵屋」(新潟市並木町の企画画廊)の運営委員をしていたことからでした。秋には2階も改装し、誰でも気軽に絵を楽しみ、新潟の町屋の風情を味わってもらえる、そんな空間にしたいと思っています。

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